民主党政権により揺らいだエネルギー戦略の再構築を提言する。そのために、まずは識者による諮問会議等を立ち上げ、科学的な見地から全体包括的な議論を行うべきである。
 エネルギー戦略の再構築にあたっては、公開を基本とし、民主党政権がその恣意によって排除した様々な論点についても広く徹底的に議論した上で、最適解を求めるべきである。
 エネルギー戦略の再構築に関する具体策としては以下の通りである。

(1) 政府によるリスク管理会議の設置
 リスクは人間の活動の全てに存在するという基本前提のもと、世に存在する様々なリスクに関して国家として対策すべきものとその度合いについて定量化した形で議論する。これにより、過度に偏った見解による施策を抑制でき、また本来対策を打つべき課題を抽出できるため、より科学的・合理的な着眼による「国土強靭化」を行うことが出来る。また、規制の強化・合理化を進めることも出来、産業の健全な発展につなげることも可能である。さらには、意思決定の透明性を確保することも可能であり、万が一事故が発生した際の責任の所在の明確化も期待できる。

※リスク例 地震、津波、台風、竜巻、大雪、豪雨、猛暑、干ばつ、大規模停電、原子力、発電所事故、化学工場等からの有害物質の放散、トンネル崩落、戦争、テロ、難民、輸入資源の途絶、食糧不足、過疎化、公害、交通事故、パンデミック、金融危機

(2)風評被害根絶のための施策の実施
 短期的な混乱に基づく風評被害に関しては賠償の対象とすることはやむを得ない。一方で、今後も継続して風評被害を賠償の対象として認めることは、世間の誤解を容認していることになる。これは産業の健全な成長に悪影響であるばかりでなく、東京電力が今後も国の支援を受け続ける構造が定着してしまう。
 このような事態を回避するためにも、以下のような施策による正常化に向けた活動が必要である。
・風評被害賠償基準の見直し
・リスクコミュニケーションの実施
・インターネットによる風評被害への対策サイトの設置

(3)福島における日本再興のビジネスモデルの確立
 福島県は廃炉・除染などのチャレンジング課題に立ち向かわなくてはならないが、視点を変えれば、廃炉・除染には数多くの人的「力」を動員することになるため、国内外から人が集まる場として期待出来る。福島県の現状をビジネスチャンスと捉え、以下のような施策を検討していくべきである。
・廃炉特区ならびにエネルギー研究開発特区の指定、技術開発費の税金免除、大学教育の支援等
・廃炉の進捗状況など福島事故に関する情報発信拠点の設置

(4)原発輸出支援の再開
 我が国の原子力発電に関する技術は依然として世界の最先端を走っている。民主党政権の誤った「政治主導」によって頓挫している原発輸出支援の再開を行うべきである。世界的に見ても焦眉の的である日本の原子力技術を世界市場に展開していくことで、日本の輸出の大きな目玉になり、エネルギー分野のテクノロジーに関するイニシアティブを獲ることが可能である。

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